戦略の原点
- 作者: 清水勝彦
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/05/24
- メディア: 単行本
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戦略論にも「素振り」が重要と説く。
経営書とはとかく範囲を網羅的にし、冗長で、分厚くなりがちであることに異を唱え(?)、非常にコンパクトな内容となっている。
外部環境・内部環境の分析、事業戦略、企業戦略、M&A、リーダーシップ、戦略の実行という全体的にシンプルかつ重要なポイントが凝縮されており、確かに「基本に立ち戻る」には最適である。
コンサルティングをしていても、特に経営者への提案書ではとかく情報を盛り込みたくなる傾向にある。
言いたいこと、伝えたいことが膨大だからである。
また、その洞察にたどり着いた経緯をすべて記述したくなる気持ちもあるし、実は記述を増やすのは簡単なのである。
難しいのはいかに要約して、少ない言葉ですべてを言うかである。
深く理解していないと単純化することは難しい。
本書を読んでいて、これまでに読んできた様々な枝葉末節が、太がい幹に一端集約され、整然と再分類されるような感覚を味わった。
入門書というよりは、時々立ち返るための基本書という位置づけがふさわしいかもしれない。また、読み返してみたい。