ミスト

返却期限が昨日までだったのでラストの1本はぎりぎり。
「ミスト」

ミスト [DVD]

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突然の嵐の後、田舎の街に正体不明の濃い霧が立ち込める。
日用品の調達のためにスーパーマーケットへ買い出しに行く主人公と息子。
気付くとスーパーの周りにも深い霧が立ち込める。
霧の中には見たこともない怪物が多数潜んでおり、店の外に出て行った人間が次々と餌食になる。
街からの脱出を試みるのだが、車のガソリンは付き・・・。


開始早々に霧の中に潜む恐怖の正体が明らかになる。
昔、観た「アナコンダ」のように、怪物と戦うだけの物語かと思いきや、スーパーの中で繰り広げられるのは人生の縮図。
自分の目で見るまで人の言うことを信じない頑固者、頭で理解できないことを神の罰という言葉で片付けようとする宗教おばさん。
そして極限状態の中で宗教おばさんの言葉になびき、仲間内の疑心暗鬼を暴力で昇華する者。
まるで学生運動における内ゲバだ・・・。
そして残酷すぎるラスト。

観終わった後、少し調べてみたところ、原作はスティーブン・キングの小説らしく、このラストは原作とも異なるらしい。
更に映画を観終わったスティーブン・キング自身がラストを「映画のパターンにすればよかった」と言うくらい衝撃的である。
まさにこれも人生である。
どんな危険な状況に陥っても自分は大丈夫だと思っている人間を闇の底に突き落とす。